
先日、NHKで放送されたドラマ「眩(くらら) ~北斎の娘~」を見て、とても惹かれた葛飾応為。
葛飾北斎の娘も浮世絵師だったというのはこのドラマをきっかけに知りました。
応為は画号で、名前はお栄と呼ばれていたそうですが、父である北斎を影で支え続けたと言われています。
ドラマの中では宮崎あおいさんがお栄を演じ、とてもよく表現されていましたが、個性的で気が強く、絵に対してのこだわりは相当だったようです。
特に美人画は父を超えるとも言われていたそうですよ。

応為個人の作品は10点ほどしか残っていないそうですが、その中でも「吉原格子先之図」は代表作とされています。
ドラマの中でこの作品を描いているお栄の姿がとても美しくて、機会があれば実物を見てみたいと思っていたところ、太田美術館で開催中の「北斎 冨嶽三十六景 奇想のカラクリ」で特別展示されるということで見に行ってきました。
ドラマの影響もあって平日の日中でもたくさんの人が来館していましたよ。

「吉原格子先之図」は遊郭の様子を光と影で巧みに表現し、格子越しに見える世界が立体的に浮かび上がって見えるのです。
それは煌びやかな遊郭の光りと闇を表現しているようで、なんとも幻想的な雰囲気に惹き込まれました。
繊細で緻密な描画は本当に素晴らしいですよ。
本編の「北斎 冨嶽三十六景 奇想のカラクリ」も冨嶽三十六景を一挙に見られる貴重な機会なので、興味のある方は是非太田美術館に足を運んでみて下さいね。
また、明日7日(土)16時45分からNHK総合テレビでドラマが再放送されるそうです。