
昨日、目黒区民美術館で開催されている
「高島野十郎展 ~光と闇、魂の軌跡」に行ってきました。
高島野十郎は福岡県久留米市出身の洋画家で生前は広く知られることはなかったのですが、1980年代の福岡県立美術館による「再発見」以来、展覧会を重ねるごとに多くの注目を集めるようになり、今では熱狂的なファンもいるそうです。
地位や学歴を捨て独学で絵の道に入り、生涯家族を持たずに隠者のような生活を送っていたことから「孤高の画家」としてNHKの「日曜美術館」で取り上げられたこともあり、蝋燭を描き続けたことから「蝋燭の画家」とも呼ばれているそうですよ。
ちくご松山櫨復活委員会さんのFacebookページで知ったのがきっかけで、ちょうど目黒での開催ということで行ってみたのですが、その繊細で力強いタッチと独特の世界観に惹き込まれました。
風景や静物の作品から高島野十郎の到達点と言われている「蝋燭」や「月」など、そこにはタイトルにもなっている光と闇の対極からなるもの、魂の根源のような生命力と静寂な無の境地を感じさせられました。
高島野十郎は仏教にも強い関心を持っていたそうで、写実することを「慈悲」と捉えていたそうです。
その慈悲が生み出した作品の数々なのだと思うと神々しさも感じました。

私も心惹かれた蝋燭のポストカードと、蝋燭の絵がパッケージされた榮太郎の飴、ちくご松山櫨復活委員会の和蝋燭も購入させて頂きました。
目黒での開催は明日までですが、足利、福岡と巡回するそうですよ。
興味のある方は是非足を運ばれてみて下さいね。